ポスト小泉

「落選したらただの人」の国会議員にとって誰が総理になるかは死活問題と言っていいほど重要である。総理は選挙の看板だからだ。派閥の数の論理の前に選挙ありである。ところが最近民主党の幼稚な体たらくで自民党は選挙がしやすくなった。そうなると自民党議員にとって選挙前の公認と比例配分が極めて重要になってくる。これで益々小泉執行部がモノをいうことになる。

小泉純一郎という男はどこまでも運がいい。運が悪いのは、今までかなり無理をしてまで小泉を支えてきた安倍、麻生、谷垣の現職ポスト小泉候補だ。

小泉人気をいいことに自民党の伝統を無視してやってきた小泉執行部の強引さには当の森氏まで業を煮やしているのだから、本心から小泉を支援している者は少ない。小泉の看板でなくては選挙が勝てないから歯軋りしながら従ってきたのが自民党議員大半の本音だろう。

ところが、選挙相手の民主党が弱体化、しかも小泉の顔はもう使わないとなると話しは別である。「小泉に媚を売った奴らを誰が推すものか」となるのは当然。財界も、何時まで中韓とごたごたを続けるつもりか、いい加減にしろと言っている。

国民も、「自民党をぶっ潰す」は忘却の彼方、「何とかなくして何とか」も聞き飽きたし、「改革をするのかしないのか」も空しい話し。もう小泉浪花節は過去のものとなってしまっている。国民もいいかげん冷静になっているのだ。

一方アメリカも、どうせ中国は潰すつもりだが、もう少し肥らせて、食ったほうがいいと思っているのに小泉は少し中国を刺激しすぎると思い始めている。自民党内もアメリカも日本を取り巻くアジアも小泉と小泉の匂いには拒絶反応を示し出した。

森氏はよくぞ福田を三役から外した!天晴れ!

表面親中派、本心親米派の福田しかない!

(2006年03月23日)