第426  緊急号  (2007年8月17日号)

増田俊男事務局 http://chokugen.com
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安倍暴落!

「このままでは円の急騰、株の暴落は10月まで持たないだろう」、「いま世界の相場は薄氷の上を歩いているようなものだ」、「とにかく今は持株をすべて清算し、現金枕に10月まで休暇」、「日本経済の景気構造が内需依存に変化するとき、公共投資を超削減する安倍政権こそ最大のリスク」、等々を私は本稿(6月18日、22日、7月23日、27日、8月2日、13日)で繰り返し述べてきた。

本日8月17日(金)、ついにニッケイ平均は874.81円安の大暴落となった。

「現金枕に悠々自適の休暇をとっている人」はほっとしたことだろう。「時事直言で株の予想のようなことはやめてくれ」とよく言われる。まだ金儲けを下品なことだと思っている人も多い。だから私は本稿で相場のことはあまり述べず、「思いっきりトーク」や「経済セミナー」などで突っ込んだ話をしている。

「急速な円高とはいくらのことですか」との問いには、「1998年10月上旬110円になる」との同年1月の予想と変わらない、すなわち「110円です」と答えてきた。先週の金曜日、「現金を枕にスイスで休暇を楽しんでいる人」から、「一体何時から買いに入ったらいいのですか」と聞かれたので、私の懸念通り、「10月が8月に早まった」ので、「ニッケイ平均が15,000円台に入ったら買いでしょう」と伝えたら、「いくらなんでも15,000円台なんてありますかね?」と言われた。たぶん今日買いに入ったことだろう。

来週月曜日はニッケイ225先物の追証の清算で前場は投売りが続くが、今回の暴落を煽ったマニュピュレーター(相場師)が「持ってました」とばかりに買い清算してくる。サブプライム問題は資金供給を世界の主要国中央銀行が決定しているので解決済み。従って株価は上がるしかないのに彼らは不安を煽り、株価を下げ、買い戻しで儲け、投げ売りが止まったところで買いに転じて、上げ相場を作り、もう一度大儲けをする。まるで絵に描いたような相場展開が捏造されている。経済の構造が大転換する時はこうしたマニュピュレーターが暗躍しやすいのである。だから、こんな危険極まりない時は相場から離れなさいと言い続けてきたのである。

来週一波乱あって、円高、株高の基調に乗ることになるが、市場に逆らう安倍政権、いや市場に逆らっていることすら知らない救いようがない安倍政権が最大のリスクになる。安倍早期退陣? 早期株高!



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発信者 : 増田俊男
(時事評論家、国際金融スペシャリスト)