第596号(2010年07月12日号)

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株式市場は、History repeats itself 「歴史は繰り返される」!

金融バブル後の中暴落

2007年末からの金融不況に伴い株価は暴落し、2009年に入って底を打つや同年3月から上昇に転じNYもニッケイも2010年4月後半天井をつけた。
上昇率は実に(昨年3月の底から)70%を超えた。
ところが5月、6月はアメリカのさえない雇用、住宅販売数の急落、ヨーロッパの財政不安問題、アジア経済の成長低下、さらに世界主要国の景気刺激予算の縮小等々から世界経済の不況回復の見通しがつかなくなったとの見方が優勢となり世界的株価中暴落状態となり、結局年初からの上げは帳消しになった。
やはり今や世界経済のけん引役になった中国株が今期(4−6月)8.6% 下げたのが世界の株価の足を引っ張ることになったようだ。反面リスク回避から金は9.2%、米国債は10.1%上げている。
私が繰り返し述べてきたように今回の調整はまさにFear(不安)心理によるものであって実体経済を反映していない。

先週木曜日中国の輸出入の前年同期比の伸び率が発表された。輸出35%、輸入53%の伸びであった。輸出総額は$137.3 billionで不況に陥る前の$117.3 billionを越したことになる。
中国最大の輸出先はEU27カ国。ギリシャの財政不安問題に端を発し信用不安がヨーロッパに起こりユーロは15%も下がったので中国商品は超割高になって中国の対EU輸出は落ち込むと予想されていたが6月は欧州問題がまったくなかった前年に比べて36%も伸びている。
対米28.3%、発展途上国ブラジル103.7%、ロシア59.2%の伸びである。
不況心理が飛び交う中、EU、アメリカ、アジア、発展途上国の対中購買力ははるかに昨年を上回っている。15%のハンディキャップの中で輸入を大幅に増やしているEUの何処に不況があるのだろうか。

憂うべきはバブル再来

現実重視の私は不況が長引くなどと言う心配は何処にもない。それよりまたもやバブル到来で、早々崩壊することを恐れている。
それは2007年末からの不況の真の原因はGlobal Inbalance (国際経済格差)であったし、これから起ころうとしているバブルの原因も国際格差からである。
中国、ドイツ、日本等の過剰外貨準備国がアメリカ、イギリス、EUの赤字国の国債(赤字)を買うので赤字国の銀行、企業、そして世帯の台所には金(マネー)が充満している。赤字国の経済バブル前夜である。
やがて赤字国の国民は返済能力以上の借金をはじめ、企業は超低金利につられて過剰設備投資に走り、国の赤字はさらに膨張し、やがてバブルは崩壊する。
確かなことは、世界は今つかの間の好況を目前にしているということである。

長期予想なくして、中期予想なし、中期予想なくして短期予想無し!
Now US Economy has turned the corner (今アメリカ経済は折り返し地点を通過した),
詳しくは本日受付開始の増田俊男の「小冊子」Vol.14で。


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