第885号(2014年1月20日号)

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Great Rotation(資金の大移動) 

実は「小冊子」(Vol.53)の原稿の締切りは先週金曜(17日)であったが遅れているので読者の皆様にお届けするのが遅れることになった。
遅れのわけは、WSSシステムという価値ある企業の発見、育成、投資等、丁度天才児を世に出すような活動をしているグループの会合(15日・16日)へ参加したためである。つまり今回の「小冊子」にどうしても本会合での情報を取り入れる必要があったからである。今原稿を書いているので22日には入稿出来る。


この会合で「不況のドン底でも株価が2倍も3倍も上がる銘柄があった事実と、それは何故か」がよくわかった。エネルギー、医療、軍事の専門研究者と実業家から直接のプレゼンテーションを経験したことは実に幸運なことであった。
経済の米である「エネルギー」、お金より大切な「人の生命」、そして社会の存在を保証する「軍事力」、、、。これらは正に中央銀行のマネー操作(緩和・金利政策)などではびくともしない産業である。この三部門で革命的な新しい価値を創造している企業(銘柄)の解説は正に経済の真髄に迫るものであった。
主催者も参加者もすべてネーム・プレート無しの極「内輪」の雰囲気の会合だった。常連の皆様の顔を見れば知らない人はいない方々ばかり。幸運にも日本人は私だけであった。「小冊子」(Vol.53)に特集するのでお楽しみに。


さて本日の本題だが、実は世界の市場の鏡であるNY市場の資本に変動が起きている。FRBが緩和縮小に踏み切ったようにアメリカ経済は堅調に推移しているという市場認識から2013年5月以降成長市場(特に新興国)からアメリカや日本、さらに欧州市場へ資本が回帰してきた。つまりリスクがより高い成長市場からリスクが低くなった先進国市場への資金移動である。ところが2014年になって異変が起きた。新年早々からNY株価もニッケイ平均も下がる一方で金価格が上がった。各種ファンド資金の流れを追ってみると株式ファンドから債券や金など貴金属ファンド(ETF)へ大量の資金が移動していることが分かる。2013年末までの資金の流れが変わりつつあると見ていいだろう。私は常に「2014年はマネーからモノへの時代になる」と言ってきたが、それは同時に見せかけの繁栄から本物への回帰でもある。それにしても前述の会合は正にタイムリーであり、経済の上辺でなく真髄を教えてくれた。
やはり「すごい人はすごいのだ」と言うことが分かった2日間であった。


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