第920号(2014年7月16日号)

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「緊急レポート」の「はじめに」を掲載します。
(22日までにご協力下さった皆様にお贈りいたします。)

表題:世界の政治・経済はどうなる
はじめに:為政者に突き付けられた両刃の刃
為政者は常に「両刃の刃」の恐怖に晒されている。一方の刃は世論であり、他方は肉体的脅迫である。一国を支配するのは大統領でも議会でもない。彼らは単なるロボットでありピエロである。では誰が一国の、あるいは世界の支配者なのか。それはマスコミを動かし、支配者に逆らう為政者を脅迫し、場合によっては命を狙う者である。日本では小泉内閣時大臣にまでなった有名なアメリカの刺客が今でも表舞台で活躍している。アメリカの支配者は、世論とマネー(ドル)と軍事力の自由裁量権を握っている。CNNを代表格として世界に情報発信し、世界通貨であるドルと世界最大の軍事力の自由裁量権を持つ者こそが世界の支配者である。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると2013年の全世界の軍事費は177兆3千億円で内一位のアメリカの軍事費は約64兆円、二位は中国で約13兆円(現在は19兆円)、三位はロシアで8兆円、日本は九位で約5兆円。
軍事力は軍事費に比例するので世界の総軍事費の40%以上を占めるアメリカの軍事費は今なお抜群、対米中国の軍事費は3.4分の一となっている。
アメリカの軍事費は前年比7.8%減少したのに対して中国は7.4%増加している。
知っておくべきことは、必ずしも軍事費=軍事力ではないと言うこと。
例えば自衛隊員一人に掛かる費用は中国人民軍20名に匹敵する。
だから軍事費だけで軍事力を計ることは出来ないのである。逆に言えば中国の軍事費がアメリカの3.4分の一でも中国の年間軍事力はアメリカの比ではないと言うことである。だから中国は世界から中国の軍拡に対する警戒を避けるためミサイル開発費を文化科学省の予算にするなど軍事費を過小に見せる努力をしている。中国空軍の実際の戦力は航空自衛隊、韓国空軍、在日、在韓米軍機の総力よりはるかに上回っているのが現実である。中国の軍事費がアメリカの3.4分の一かどうかではなく年間の軍事力の増大に注目しなくてはならない。今までアメリカは一貫して世界の軍事覇権を追求してきたがオバマ政権になって二正面戦略(中東とアジアの覇権維持)から一正面戦略(アジア中心)に切り替わった。ところがオバマ政権は中国が主張するG2(アメリカと中国の二大国でアジアの秩序を仕切る)を受け入れた為アジアに於ける中国の軍事覇権は一層強化されることになった。
近年(2008年以来)アメリカは金融緩和の名の下にドルを400兆円相当も乱発しドルの購買力を落とした挙句、軍事予算を向う10年で50兆円相当削減するなど戦後一貫して求めてきた通貨強化、軍事力強化の基本政策と裏腹な政策を推し進めている。中東からの米軍撤退の結果イラクは内戦状態になり、イランのイラク介入の野心を許すなどアメリカの中東への影響力は低下の一途である。
米軍の中東撤退はアメリカの戦力をアジアに集中する一正面戦略の為であったが、前記の通りオバマ政権は中国のアジア覇権戦略としてのG2を容認した。
アメリカは世界の警察としての地位を捨て、今や台頭する中国の軍事覇権を食い止めるどころか迎合する方向へ向かっているように見える。世界の通貨ドルによる世界市場支配と世界最大の軍事力による世界軍事覇権を誇ってきたパックス・アメリカーナはこのまま衰退するのだろうか。
約50ページからなる「緊急報告」は今世界で起こっている政治・経済現象の見えざる真実、さらに2020年までに塗り替えられる世界政経図を明らかにすることを目的にしている。国を思う者、投資に精を出す者必読の書である。




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