第971号(2015年3月13日号)

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日銀の100年に一度の「国民殺し」

昨年第4四半期の日本のGDP(国内総生産)はプラス1.5% で予想の2.2%より低かったが、何とか三期連続マイナス成長だけは免れた。
日銀は2013年4月の異次元金融緩和に加えて昨年10月末に年額80兆円の追加緩和を実施したが目標の物価2%は益々遠のいている。
かつての貿易立国日本の面影は無く、執拗な円安政策にもかかわらず経常収支は恒常的赤字になろうとしている。
財政を見ると歳入の倍以上の歳出を続けている。
年収500万円の世帯が毎年1,000万円支出しているのと同じである。
ゼロ金利政策と異常な金融緩和で銀行の貸し出しを促すが、企業は250兆円になんなんとする余剰資金を持っているので銀行借入の必要はない。
相変わらず物価は上がらないので設備投資意欲もない。
日銀や年金資金等の公的資金は行き場を失い株式市場に向かわざるを得ない。
日本の株価が連日最高値を付けるのは緩和資金の市場流入と通貨価値が下がるので、企業の業績に一切かかわりなく相対的に株価を押し上げるからである。
つまり今日の株価高騰は日銀の緩和政策に名を借りた価格操作以外の何ものでもない。


今私は世界的有名な経済・市場専門機関であるOxford Clubの25周年記念コンファレンスに来ている。
昨日ラヂオもりおかの生放送にMr. Tres Knippaに出演してもらったので是非聴いてもらいたい。(http://radiomorioka.co.jp/streaming/sakate_katsu/)
GDPの230%もある日本の国債が払われる可能性は太陽が西から昇るほど。
日銀の物価目標2%は緩和を重ねるほど遠のいて行く。
日銀の異次元緩和もアベノミクスも既に失敗に終わっているが、それを隠すため日銀と年金資金等国民からの預り金でやがて紙くずになる株と債券を買い、株価高騰で景気を煽り日本経済がリセッションでデフレ進行中であることを隠そうとしている。
Oxford Club参加者300名、講師等経済専門家20名の内日本経済が大丈夫だと言う者は皆無である。
今日もニッケイは15年来の最高値19,300円台を付けた。
歴史的最高値を続けたと言うことは、投資家は全員屋根の上に追い上げられ梯子を持っていかれたことを意味する。
屋根から落ちて来る投資家に地獄行きのバスが待っている。


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