1060号(2016年3月17日号)

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戦争と平和

トルストイ著の「戦争と平和」という、今でいう大河ドラマの本があるが、名前に注目してもらいたい。「戦争」が「平和」より先になっている。
人間社会は最初に平和ありきではなく戦争(戦い)ありきなのである。
自然から、そして又他人から富を奪うのが先で、いただいた富で幸せ(平和)になるのは後。
戦後1971年8月15日のニクソン・ショック(ドル・金交換廃止)までの株式市場はほぼ100%実体経済のGDPに比例していた。
基軸通貨ドルが金の裏付けなしで発行され、世界中の国がアメリカに倣って借金(国債)返済の為に無担保で通貨を発行するようになると家計も借金漬けになり国家と家計の負債額と株式市場が比例した。
1990年後半から2000年にかけてITブームになったが、売り上げ予想が担保のIT企業に銀行は貸せないからIT企業は1セント株を無制限に発行し、上場出来たら何百倍も儲かるが、潰れれば100%損の時代になり株式市場はIPOブームで沸いた。
2001年後半ITバブルが崩壊してからは不動産ブームとなり株式市場は不動産価格と連動した。
そして2008年サブプライム・ローン焦げ付きで不動産バブル崩壊。
今度は中央銀行の金融緩和で株式市場は質的、量的金融緩和に左右されることになった。
そして2014年10月FRBは金融緩和の出口を迎え、2015年12月から利上げの引締め政策になり、緩和依存の株式市場も終焉を迎えようとしている。
では株式市場が次に依存するのは何か。
枯れ木に偽札で花を咲かせて「花見酒」を楽しんだ後に何が来るか聞かなくてもわかるはず。
「戦争と平和」、、戦争の後は平和、平和の後は戦争!
本日はここまで。

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