第611号(2010年10月14日号)

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デフレ脱却不可能の日本

本日は「時事直言」の予定はなかったのですが、今回の「小冊子」の読者K氏から、「日本経済のデフレ脱却は可能か?」との質問が来ました。
あまり喜ばしい話ではないのですが、日本人の資質にも関わることなので皆様にもお話しした方が良いと思ったのです。
K氏には、資本主義にとっての基本、すなわち資本主義が存続出来るか出来ないかは「無駄」に掛っている。オバマ大統領は内需拡大の本命として日本が最も嫌うコンクリート型公共投資に借金(国債)をつぎ込んでいる。
建てたばかりの公共施設も不便だと言っては壊し又建てる。
成熟した経済にはこうした無駄こそが内需拡大と成長の即効薬なのである。
日本は無駄を経済の敵としているのだから、とても内需拡大などおぼつかないし、デフレ脱却など夢の又夢と言うもの、とお答えしました。


日本に比べて何十分の一の生活水準の国民が7億も8億人もいる中国では放っておいても内需は拡大します。何億人もの低額所得者が日本並みの生活水準になるまで中国の内需は拡大し、経済は成長し続けます。
だから中国には今後20年くらい短期のインフレはあってもデフレはあり得ないのです。
成熟国家とは、国民がもうこれ以上何もいらないような生活水準を保っている国のことをいいます。必要なものはすべて揃っているご家庭の国のことです。
成熟国家にとっての経済成長とは「不必要に」生活水準を上げること、すなわち「無駄」をすることなのです。
国家の経済成長を考える時、我々はその国は成熟国家なのか未成熟国家なのかを見極めなくてはならないのです。
日本を含む先進国の経済成長は、一に「無駄」に掛っていると言っても過言ではありません。
日本が本当に経済成長を望むなら、ご先祖様に謝った上で、無駄に専念することです。
Kさん、ご質問ありがとうございました。


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