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平成30年度一覧
1285号(2018年10月22日号)
奥が深いカショギ殺害事件
カショギ殺害事件を時系列で追って見れば真実が分かる。
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(MBS)はまんまと乗せられてカショギ記者を殺害してしまったのが本当のところ。
カショギ氏は以前からサウジ本国へ戻って来れば相当な役職を与えるとMBSの顧問から誘われていたが、「罠」であることは明らかだから誘いに乗らなかった。
自分の身の安全を保証してくれるのは永住権のある米情報局(米在住者に政治的危険があることが判明した場合CIAは本人を保護する義務がある)と友人のトルコ大統領エルドアンだけだったので、カショギ氏は9月28日サウジ領事館(イスタンブール)を訪問する際アメリカとトルコ当局(情報部)に連絡していた。両国当局はサウジ領事館に同氏の訪問を通告したおかげで9月28日の訪問は無事に終わり10月2日午後1時に再訪することが決まり、カショギ氏はアメリカとトルコ当局に再訪の日時を伝えた。サウジ領事館はアメリカとトルコ当局からカショギ氏の10月2日訪問の通知があると何も出来ないので両国からの通知を待つと同時に両国情報部に探りを入れたところ、前日になって通告の様子がないことが判明した。MBSはアメリカとトルコがサウジに「カショギを好きにしろ」ということだと理解し、急いで当日午前3時13分カショギ拉致・殺害班をチャーター機でイスタンブール(アタチュルク空港)へ送り込んだ。9人は領事館付近のモーベンピック・ホテルにチェックイン。カショギ氏が予定通り10月2日午後1時過ぎにサウジ領事館を再訪したので氏に本国帰還(拉致)を求めたが「体を張って抵抗した」ので止むを得ず殺害。午後5時過ぎに6名のカショギ氏死体処理班を乗せた特別機が前記空港に到着後死体の処理を終え、同日深夜15名全員同機でリヤドに飛び去った。
以上が事件の「始まり」と「終わり」である。

アメリカとトルコの対サウジのポジッションは:
アメリカはMBSのカショギ暗殺指示を傍受した情報を持っている。
トルコはMBS暗殺班のカショギ暗殺実態情報を持っている。
アメリカはエルドアン大統領の「機転」でMBSの背中に「殺人指令情報証拠のドス」を突き付けて何でも言うことを利かすことが出来るようになった。
トルコは米国人牧師釈放とMBSをカショギ殺害に誘導した功績でアメリカの対トルコ制裁を解いてもらうと同時にMBSからトルコ経済援助を引き出してもらうことになった。
トランプ(アメリカ)とエルドアン(トルコ)にとって重要なことは、MBSを殺人罪から救い、引き続きサウジ政権を統治させることである。(MBSが失脚したら取るものも取れなくなる)
従って両国ともMBSが真犯人である事実の肝心な部分は公表せず、両国の利益の為にMBSに対する脅しとして温存することになった。
本誌前号で「カショギ事件は中東戦争への第一歩」と述べた。
トランプはすでにイランを「窮鼠猫を噛む」の状態に追い込んでいるので、次はMBSの背中にドスを突き付けてイランに向けて突撃させるだけである。
トランプは実に忠実に自らの使命を実行している「見上げた大統領」である。


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